特殊橋梁2

新交通システム(ガイドウェイバス高架橋)

業務名称

平成7年度 ガイドウェイバス志段味線詳細設計業務委託

技術キーワード

新交通システム、ガイドウェイバス(ゆとりーとライン)、円柱鋼製橋脚、駅舎基本設計

業務概要

名古屋市運営で、国内で初めてのガイドウェイバスシステムが名古屋市基幹バス構想路線のひとつである志段味線に導入された。 ガイドウェイバスシステム志段味線の路線は、東区東大曽根地内から砂田橋交差点を北上し守山区松坂町地内までの約10kmの区間で、 その構造形式は矢田川を横過する付近を除き基本的に街路の中央分離帯に橋脚を設けた高架橋構造である。
当社担当の設計区間は、ガイドウェイバス高架橋の鋼上部工として、唯一の4径間連続鋼箱桁橋が連続で2連あり、地震時上部工水平力を中間橋脚3基に反力分散させる設計を行った。
また、下部工は、当初、鋼製橋脚とRCY橋脚が混在する形で設計発注されていたが、上部工反力、ガイドウェイ構造中心と街路中心との偏心、街路交差点での右折レーン設置による橋脚の偏心、 交差点での視距の確保、景観性、工事中の街路交通渋滞の緩和等を考慮して、当該区間では橋脚全てを張出し式鋼製円柱橋脚(φ2m)で設計した。

ガイドウェイバス高架橋

技術的特徴

鋼製橋脚、基礎工、落橋防止装置、上部工の水平力分散沓に関しては、H7復旧仕様(案)に準じたガイドウェイバスシステム独自の耐震基準に基づいて設計を実施した。
また、張出し式鋼製円柱橋脚では、その鋼支柱に60キロ鋼(SM570材)の板厚50mm前後の極厚鋼管を使用することとした。 採用に当たり、鋼管φ2000の冷間曲げ加工時の残留歪みによる塑性域での材質の劣化、鋼材のじん性低下等について問題がないことを確認した。

担当者より一言

設計遂行途中で、兵庫県南部地震が発生し、急遽、「H7復旧仕様(案)」に基づく設計基準の見直しを行いました。 交通量が多い街路の中央分離帯部での高架橋建設となるため、上下部工の架設・施工計画に時間を費やしましたが、思い出深い業務のひとつです。

海上橋梁(セントレア大橋)

業務名称

中部国際空港連絡橋詳細設計(その2)

技術キーワード

多径間連続構造、鋼床版箱桁橋、免震支承、TMD制振装置

業務概要

この業務は、海上空港となる中部国際空港への道路連絡橋の詳細設計です。 海上部の全橋長は1414mであり、橋梁予備設計では,全区間について担当しました。また、本業務である詳細設計では、以下に示す構造物を担当しました。

  • 海上部橋梁 5径間連続鋼床版箱桁橋 橋長 490m×2連(上下線)
  • 海上部橋梁 2径間連続鋼床版箱桁橋 橋長 186m
  • 陸上部橋梁 4径間連続非合成鈑桁橋 橋長 123m
  • 陸上部橋梁 3径間連続非合成鈑桁橋 橋長 110m,100m
  • 陸上部橋梁 2径間連続非合成鈑桁橋 橋長 63m
  • 海上部橋脚 7基(下部工:RC張出式橋脚,基礎工:鋼管矢板井筒)
  • 陸上部橋脚 10基(下部工:RC張出式橋脚,基礎工:鋼管杭)
  • 陸上部橋台 2基(下部工:逆T式橋台,基礎工:鋼管杭)
中部国際空港連絡橋

技術的特徴

海上部の主橋梁は、5径間連続鋼床版箱桁橋(橋長490m)で最大支間長は100mです。 上部工形式は、走行性を高めるために多径間連続鋼桁を採用し、耐震性を高めるために免震支承を用いた水平力分散構造を採用しています。 支承は、高減衰ゴム支承を採用し、橋軸方向、直角方向とも弾性固定を基本とし、震度法時の直角方向は伸縮装置等の保護の観点から固定構造としています。
上部工の架設は、工期短縮の観点から壁高欄の配筋までを地組ヤードで実施し、FC船による大ブロック架設を採用しています。また、風洞実験結果を反映し、支間中央にTMD制振装置を配置しています。 海上部の橋梁断面図(支間中央部)を以下に示します。

中部国際空港連絡橋

担当者より一言

空港連絡橋(セントレア大橋)は、2005年2月の空港開港、2005年3月愛地球博に向けて、空港建設のための仮設用道路(2車線)としての早期供用を行うために、架設期間が短縮できる上下線分離構造を採用しています。 漁業交渉が長引き、設計期間や工事期間が短くなり、業務遂行は大変でしたが、思い出深い業務のひとつです。また、耐風対策として設置したTMD制振装置については、定期点検業務として、今でも関わりあっています。

海上橋梁(菅島連絡橋)

菅島連絡橋

業務名称

菅島漁港広域漁港整備事業設計業務委託(菅島連絡橋詳細設計)

技術キーワード

海上橋、鋼箱桁橋、免震支承、一括架設工法、ニューマチックケーソン工法

業務概要

この業務は、水産施設及び海水浴場を誘致した新島と菅島本島とを連絡する道路・橋梁・斜路付階段などの詳細設計を実施したものです。 橋長は130.5m、上部工形式は3径間連続非合成鋼箱桁橋(海上部の中央径間長L=65.0m)、海岸内のP2橋脚の基礎工はケーソン基礎(φ3000、根入れ長5.3m)を採用しました。
資材、重機および桁等の搬入は全て海上輸送とすること、既存の岸壁は大型重機の荷重に対応していないこと、架橋箇所の喫水が浅く航路幅が狭いことを考慮し、 中央径間の架設工法は「吊り上げ装置による一括架設工法(ポンツーン架設)」とした。P2橋脚のケーソン基礎は「ニューマチックケーソン工法」を採用しました。 また、塗装仕様選の参考とするため飛来塩分量の測定を行いました。

技術的特徴

平成14年道示を準用し、耐震性を向上するため、多径間連続桁と免震支承を用い、免震設計を採用しました。 免震支承を採用するため、菅島側のA2橋台の平面線形R=20mの影響による負反力を解消するため、A2橋台支点部はアウトリガーを設けました。
鋼箱桁の主桁断面は、1室箱桁で床版張出し部のブラケットを排除しました。これにより、将来の塗装塗替え面積の削減および小型材片数の削減が可能となり、経済性と維持管理性が向上しました。
また、平成14年版道示による塩害対策として、鉄筋かぶり厚の確保およびエポキシ鉄筋を採用しました。

担当者より一言

桁高制限、輸送制限、架設制限、施工制限などの制約条件が多く、業務遂行は大変でしたが、思い出深い業務のひとつです。