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6. 書物の体裁と保存

6.3 文書管理の実際


6.3.1 個人蔵書の製本をすることもある

 書物の製本は、出版会社の裁量で、献本用の特別な製本にするものから、簡易な製本で済ますなど、幾つかの選択があります。表6.1の構成のとき、表紙(裏表紙、背表紙とも)を別にするときは、表紙が無くても必要情報がすべて含まれるようにします。定期的に発行される学術雑誌は、管理を目的として、図書館が年単位でまとめて製本することを考えた編集をします。したがって、表紙のデザインは保存機関ごとに固有です。ヨーロッパの出版物は、仮綴じで周の裁断もしない、製本に回す前のままで発売されるものがあります。読者は好みのデザインで製本することもします。ペーパーナイフは、袋綴じになっているページを開く単純な文房具ですが、デザインに凝ったものを愛用する個人も少なくありません。書物としての必要情報は、日本の書籍では表題のページと奥付の個所にまとめます。

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