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6. 書物の体裁と保存 |
6.2 文書の内容によるページ区分 |
6.2.6 製本は保存を考える |
和本は、和紙を使う関係もあって、書物の厚さも薄いので、複数の書物は、書棚に平積みをします。そのため、途中の書物を抜き出すときに不便です。さらに、この積み方は、高さ方向に無駄な保存空間が残ります。厚紙製の帙(ちつ)や桐の箱に納めることもありますが、立てて保存する目的はありません。洋書形式の上製本は、厚手の表紙と裏表紙(ハードカバー)を使い、縦に並べても中身の用紙が腰くだけになりません。並べた書物の途中取り出しも便利です。綴じは、見開きの左右ページが読み易くなるように工夫されています。背表紙のことをspineと言い、書名などの情報を持たせます。上製本の背表紙は、用紙の綴じ面との間に隙間があります。腰の弱い表紙を使う場合がソフトカバーです。 |
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