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13. 透視図と射影変換

13.3 射影変換の逆変換


13.3.2 スクリーンの面方程式を求める

 上の3×3マトリックスの縦ベクトルは、スクリーン面に設定した座標系の、座標軸を表す単位ベクトルになっていて、世界座標系で測った余弦成分です。第1列の縦ベクトルは、このスクリーン面の法線ベクトルであって、面に垂直な方向の単位ベクトルです。上の式13.6は、三つの代数式をまとめた表し方です。この第1行の式は、次のような平面の式を表します(第11章、式11.4参照、ただし、パラメータdの記号の約束が異なることに注意します)。
スクリーン面は、視点から見える向きに定義し、a1>0、d<0の約束です。ここでのdは、面がx軸と交わる点の座標値です。式13.5のパラメータ(−a1d)は、面から原点に向かう方向で測った垂線距離です。式13.4を使って(y",z")で置き換えた形に変形します。
ここで、さらに、新しく擬似的な座標値x"を約束して式13.8を書き換えます。
上の式は、形式的に見ると(x",y",z")の座標位置が、法線ベクトル(a1,b1,c1)を持つ面に載っている条件を表しています。この面がx軸と交わる座標がfです。式13.7と較べて見て下さい。擬似的な座標x"は、逆変換の式の誘導とは直接に関係がありません。式13.9は、面を三次元的な射影変換した場合の面の式を表しています。これは、多面体の透視図を作成するとき、投影変換された図形の奥行き情報を調べるときに応用します。逆変換は、前ページの式13.6から計算します。式の誘導過程を省きますが、結果として式13.4と似た、下の形で得られます。
2009.1 橋梁&都市PROJECT

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