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14. 実践的な作文教育 |
14.4 添削と推敲と校正 |
14.4.1 文書の 良い悪い の判断に何を使うか |
実用文書は、伝えたい目的をはっきり書きます。したがって、中身が曖昧になる文章は悪文です。書く側が常識として思いこんでいる省略は、読まされる側で必ずしも同じ常識ではないことがありますので、くどくなるようでも、省略を補う文章が必要です。中身を説明するとき、論理的な表現を使うべきですが、文学的な修飾技法や、情感の入った文を使いたくもなります。これが実用文書全体の評価を低くすることがあります。商業出版物は、販売側の論理で、読者側に先入観を植え付けるため、眼を引くレトリック的な表題や見出しを使う例があります。レトリックは修辞法と訳されています。論理学的な見方は、虚偽(ウソ)に含めます。例を挙げると、「猫でも分かる…」「猿でも分かる…」などです。文字並びは、意味論的に言えば、誤りです。読者が中身を理解できなければ、猫や猿よりも劣ることになりますので、失礼な言い方です。 |
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