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14. 実践的な作文教育

14.3 短歌と俳句の功罪


14.3.4 俳諧はくだけた表現の句を言う

 短歌も俳句も、くだけた表現で風刺に使うことがあって、狂歌川柳として、それなりの楽しみも評価されます。短い言葉並びの寸評・警句・皮肉、さらには標語やスローガンも工夫されます。野次(ヤジ)は、場面に合った当意即妙な言葉で、かつ、ユーモアがあるのが評価されます。下品なヤジは顰蹙を買います。ヤジの発言者は、自己顕示欲を満たすことに満足感を持つのが厄介です。インターネットの利用が大衆化したことで、個人の自己発信を仲介してくれるサービスを目的としたWEBサイトが増えてきました。これをWEB LOGと言い、詰めた用語がブログ(blog)です。携帯電話などからも投稿できる簡易なプログのことをミニブログと言います。その一種が、アメリカで爆発的に普及したtwitterです。元の英語のtwitは、上品な意義を持ちませんので、日本語に訳せばヤジが当たるでしょう。英語の環境でのブログは、主部と述部とを持った文章で発信することが普通です。これに対して、日本語の使い方は大衆受けを狙って、特殊な造語を使い、文の形になっていない幼稚さが目立ちます。
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