印刷文書に付ける索引は、元になる原稿の校正がすべて済み、ページの使い方が決まった時点で作業を始めます。電子出版の場合には、ページの概念を使いませんので、索引の参照にページ番号を使うことができません。したがって、章・節・項の見出しに番号を付け、その番号で参照することで、ハードコピーとソフトコピーの両方で利用できる索引を作成します。筆者の雑誌用著作は、章単位を8ページ以下に抑えたワード原稿で組み立てています。索引に使う用語は、太字(ボールド体)とアンダーラインとでマークしておきます。元のワード原稿ファイルからコピーを作り、これを一段組みに戻し、見出しと索引語を残し、説明文、図などをすべて削除します。索引語の文頭に、章・節・項の番号を付け、タブで区切ります(表13.1参照)。これから、索引語用と目次用との二種のテキストファイルを作ります(表13.1、表13.2)。目次の方は、そのままワードに読み込んで、書式を整えます。
表13.1 索引の編集に使うテキストデータ |
0.1 → 技術移転
0.1 → 空洞化
0.2 → インターネット時代
0.2 → 技術伝承
1.1.1 → 明治維新
1.1.1 →技術
1.1.1 →道具
1.1.1 →技法
1.1.1 →技能
1.1.1 →ハードウエア
1.1.1 →ソフトウエア
1.1.1 →インターフェース
1.1.1 →ノウハウ
1.1.2 →技術移転
1.1.2 → 政府開発援助 ODA
1.1.2 → 技術伝承
1.1.2 → 技術の空洞化
1.1.2 → アーカイブ
1.1.2 → 公文書館
…以下略、 (注:→記号はタブです。) |
表13.2 目次の編集に使うテキストデータ |
技術文書の書き方とまとめ方
島田 静雄
0. はじめに
0.1 私的な経験から
0.2 論文などの書き方指導
1. 日本も開発途上国であった
1.1 文明開化の経緯
1.1.1 近代化は真似から始まった
1.1.2 技術移転は教えることであること
1.1.3 安全な倉庫をもつ習慣が必要
1.1.4 技能を理解できる人材の育成
1.1.5 見本があれば真似て作れるか?
1.1.6 前例がない場合にどうするか
1.2 工業製図法の衝撃
1.2.1 図学はモンジュに始まる
1.2.2 用器画と自由画
1.2.3 文字が読めなくても図面は理解できる
1.2.4 実用主義と権威主義との対立
1.2.5 製図法の標準化は難産であった
1.2.6 高速道路の建設は第二の近代化
1.2.7 図学と製図技術との対立
…以下略
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