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13. 電子出版を考えた作文

13.1 電子出版のビジネスモデル


13.1.3 情報発信に三種類の形式を考える

 筆者は、今世紀始めから、IT時代の先取りとして、三種類の発表形式を試してきました。一つ目は、国立国会図書館に登録する雑誌の記事としての形式です。そのためには、ISSN(International Standard Serial Number、国際標準逐次刊行物番号)の交付を受けた雑誌でなければなりません。そうすると、公的に著作権を主張できますし、情報検索の項目に含めてもらえます。ただし、日本では、諸外国と違って、逐次刊行物の流通には、ISSNではなく、日本独自の雑誌コードが使われています。したがって、ISSN番号を持つ雑誌に原稿を採用してもらうことが出発点です。このとき、雑誌の編集者側は、編集権を持っていますので、ページ数の制限などがあり、権威主義的な態度を取ることも見受けます。投稿する原稿を最初に作成するときは、ワードプロセッサを使います。雑誌の原稿として採用されないこともありますので、私的な発信に使えるように、そのままで体裁のよいレポート形式になるように注意して編集します。ワープロの原稿ファイルのままで公開すると、読む側で中身をコピーして書き換えることが自由にできます。そこで、二つ目の試みとして、著作権の自衛ができるPDF版に落とし、インターネットで公開する方法です。カラー版のページが自由に使えることが、雑誌の印刷形式よりも便利です。印刷したいとき、自前のプリンタが無ければ、内容をUSBメモリなどにコピーして街中の印刷屋さんに頼めば、簡易製本までサービスしてくれる時代になりました。三つ目は、パソコンの画面でランダムに項目がアクセスできるようにリンクを張ったWEB用HTML版です。筆者のホームページは、差し当たり下記のWEBサイトで技術情報のページをお借りしています。 http://www.nakanihon.co.jp/
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