複数の名詞または名詞句を並べるときの書き方の分類は、論理学では論理積(AND; および)と論理和(OR;または)に分けます。論理積は、日本語では「と」で繋ぎ、より大きな単位の集合の並びは「及び」で区切る約束を使います。これは複数単位の文章の集合にも使います。文の構造では「(と、と…)及び(と、と…)及び……」の書き方が推奨されています。論理和では、小単位をまたはで繋ぎ大きな集合単位には「もしくは(若しくは)」を使い分けます。話し言葉では、論理積の使い方と似た接続詞として「そして」があります。ここで、主語が同じで、複数の動詞または動詞を含む句を並べるときの書き方があります。例えば、単純に、「観光旅行に出かけて、…見る、食べる、遊ぶ」の動詞の活用語尾の並びをネーミングにした雑誌「るるぶ」が1972年にJTB(旧日本交通公社)発刊されています。丁寧な書き方は、「観光旅行に出かけて、…見る、食べる、そして遊ぶ」のように、最後にそして(またはそうして)の接続詞を加えます。話し言葉では、「観光旅行に出かけて、…見て、食べて、そして遊んで…」と並べます。ここで現れた「て」の接続助詞は、用言の連用形に付けて継続を表します。そのときに、活用語尾に合わせて「て、って、で、んで」と変化します。日本人は、この構造に規則があることを殆んど意識しませんが、外国人が日本語動詞の使い方を覚えるときには、特別に覚える必要があることから、この形式を「てform」と呼ぶようになりました。 |