構文とは、言葉の組み立て規則を言い、英語のlanguage structure を当てた用語です。構文論(シンタックス)は、文法論とも言います。英語の構文規則はSVOの順であり、日本語ではSOVである、のような区別を言うのがそうです。文章単位は短いのが良い、とする注意は一般論として眼にします。このとき、英語に訳すとどうなるかを考えることが役にたちます。日英の相互翻訳をするとき、日本語では動詞を文末に置くため、主語を受ける言い方が曖昧になり易い欠点があります。そのため、まず、「これが主語だよ」と強調する書き方が規格票の様式にあります。主語を「は」または「も」で受けるとき、必ず句点「、」で区切る約束です。そして、それを受ける動詞の後ろに読点「。」を置きます。主語を「が」で受ける書き方は、主文に続く副文の主語を言うときです。主語は、名詞または名詞句です。第10.2.2項でも解説したように、筆者の草稿の段階では、主題を区別するときと逆接を言うときなどの口調に「〜が」を多用するくせがあります。この文例で直ぐ上に下線で示した部分は、書きおろしの草稿では「しましたが」になっていたのを書き直しした個所です。 |