長い文字並びの語は、欧米語を利用するときに見られるようになりました。欧米語は、表音文字のアルファベットを使いますので、単語に構成する英字の数が不揃いになります。これを、同じく表音文字のカタカナ語で表すときも、文字数が不揃いになります。漢字熟語が2字または4字で揃うことに慣れていると、カタカナ語の字数が増えることは、熟語の語感に違和感を起こします。そこで、長いカタカナ語を詰めて、口調の良い二字音または四字音にして使う言い方が見られます。例えば、personal computerは、カタカナ表現で正確に引用するときは、パーソナルコンピュータです。これをパソコンと詰めます。似たような造語法で、アイコン、オフコン、レミコン、シリコン、ゼネコン、ファミコン、マイコン、マザコン、ラジコン、リモコン、果ては、生コン、合コン、なども見られ、省略前の正確は言葉が判らないことが起こります。このような省略法は、言葉を正式に扱う立場からは望ましくないのですが、実用の段階では、その場限りの約束を決めます。例えば、「パーソナルコンピュータ、以下パソコンで引用」のように断ります。多くの人が使うようになれば、晴れて正式用語に昇格します。ただし、どこか、例えば学会などの権威機関が認定する必要があります。英語の環境では、例えばPC(personal computer)と使います。この省略記法(abbreviation)は、最初、省略したと言う意味をピリオド「.」で表した表現「P.C.」が準正式です。ピリオドは読み上げませんので、「PC」と使うのです。口頭で話すとき、元のスペルで言うこともします。一方、頭字語(acronym)もあります。例えばCOBOL、NATOなどがあります。これらは、読みを持つ単語扱いに認定した省略語です。 |