英語は、日本語とは全く別の言語体系です。似たところが無く、原則として別々に覚えます。国際化が進むと、名詞などは相互に理解できる新しい共通単語として認められることも起こります。しかし、単語の並べかた、つまり「文」(sentence)となると、その意味の受け取り方に誤解が起きない言い方の約束が必要です。品詞に分ける考え方は、英語に学びました。動詞と形容詞を、日本語では用言と括ります。用言は、語幹と活用語尾を含めた文字並び全体です。これを、膠着語と言います。語幹に種々の活用語尾を膠づけをしたような文字並び単位が品詞単位です。この文字並びの機能を見ると、形容詞・名詞・副詞の使い方もしています。英語は屈折語であるとされます。単語単位は分かち書きをしますので孤立語の性質があり、加えて、単語の作り方に、形態素の集合で作られる膠着語も普通に見られます。これらは、厳密な用語を確立し難い性質です。逆に見ると、他言語を英語に取り込むときに弾力的な対応もできます。この特徴は、英語が共通言語として世界中に広まった理由の一つです。このときの英語は、英語を母語としている国での日常言語(自然言語)ではなく、一種の方言(dialect)です。そこで、英語風に構成した言語(English-like stuructured language)の用語を見るようになりました。英語を母語とするnative speakerが見ても違和感が無く、ほどほどに読めます。これを仮想の標準英語と言うことにします。小学校から英語教育が必要であると言われる時代になりましたが、そこで教える英語は、方言のクセを省いた標準英語を提案するのが理想です。現実には、アメリカ英語とイギリス英語のどちらを採用するかの揺れがあります。 |