文科系の大学生を対象にした講義と演習の目標は、インターネットの閲覧利用と言った受身の利用だけでなく、能動的に、ある程度の自己参加ができる知識と実技とを理解してもらうことに置きました。パソコンとはpersonal computer つまり個人が私的に使うコンピュータのことです。したがって、パソコンは必須の道具(ハードウエア)です。この科学技術の結晶のような道具を完全に理解することは、理工系の専門家であっても難しいのです。したがって、一般の人が利用するときは、市販のプログラム(ソフトウエア)の助けに頼ります。それも、なるべく、多くの人が使っている製品にします。種々の批判があるにせよ、現状ではマクロソフト社がサポートするソフトウエアを使うのが便利でしょう。その理由は、ソフトウエアのバージョンが変っても弾力的な対応ができること、一般の書店でも参考書が手に入ること、の二つです。この章で説明した講義と演習とに学生が直接使うソフトウエアは、メモ帳とワードの二つに限定してあります。ベンチャーソフトには、当面の作業に便利な製品もありますが、筆者は上の二つの理由から推薦しないようにしています。ある程度の予備知識のある学生は、特別なソフトを使って自宅で作業することもしますが、それを使わないことの説明を対面授業の場で行っています。なお、直接使うソフトの意識はないのですが、インタネットエクスプローラ(IE)は、HTMLファイルの閲覧専用のソフト(browser)です。
表9.1 ソフトウエア名と機能種別 |
商品名 |
データ編集 |
モニタ閲覧 |
印刷目的 |
メモ帳 |
○ |
○ |
○ |
ワード |
◎ |
◎ |
◎ |
IE |
× |
◎ |
× |
|