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8. 作文希望と教育指導

8.1 作文の計画


8.1.7 知的財産としての書き物

 技術は、個人・企業ともに他から尊重してもらいたい知的財産です。制度的には著作権や特許権もあります。好意的に対応してくれないことを考えて、中身の詳細を外部に秘密にすることもします。しかし、意識して資料を残さないと、技術そのものが失われることが起こります。前の第8.1.3項で触れたように、書いて残す義務化と、書かないことの義務化との判断に揺れがあります。基本的には、書いて残す方の判断をした上で、資料を安全に保存する対策が必要です。この決断は、長期的な、また保守的な視野を必要としますので、性急に利益を追求している、一見進歩的に見える現代社会では、一般の理解を得ることが難しくなっています。したがって、第6.3.2項で紹介したISO 9000で規格化が提案されるのです。

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