世界には多くの種類の言語があります。個別に相互翻訳を研究することは重要です。実用文書に限って言えば、相互翻訳を個別に扱うのは能率的ではありません。そこで、ある標準言語を決めて、その言語を介した間接的な翻訳技法が採用されるようになりました、複数の言語が、例えばn種類あるとき、それぞれに相互翻訳を考えると、辞書の種類がn×(n-1)必要です。そこで、一つの言語を標準とし、それを介した間接的な翻訳ならば、用意する辞書の種類は2×(n-1)で済みます。この標準言語に英語を採用するようになりました。ただし、この英語は、英語を母語としている国で使われる英語とは異なって、言わば英語風の方言です。例を挙げると、コンピュータ言語がそうです。COBOLは、Common Business Oriented Languageから作られた頭字語です。その説明は、English-like Programming languageとあります。「英語の」ではなく、「英語風の」となっています。共通言語として利用する英語は、文学的な表現や感情を交えることを避け、論理的かつ合理的な文法を持たせ、そのまま実用英語としても使うことができるようにします。そうであると、改めてビジネス指向の英作文の教育が重要であること認識されます。このとき、英語と日本語と、それぞれの特徴を比較することで、コミュニケーションにおいて、意味の取り違えや誤解を防ぐ作文技術上のヒントが得られ、ひいては、日本語だけでの作文の質を向上させることにも役立ちます。 |