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6. 書物の体裁と保存

6.4 歴史資料の蓄積と管理


6.4.1 日誌を残すことが基本であること

社会は、何かの決められた予定に沿って活動が計画され、その実行を記録として残し、将来の予定の資料にします。予定に使う参考資料はです。普通の七曜表を表示するカレンダだけでなく、陰暦を含め、二十四節気、民族行事なども見られる暦は、隠れたベストセラーです。個人、さらには個人の集合としての企業の活動は、この暦に上書きするような記録を残すこともします。その代表が日記や日誌です。個人や企業を信用するときの尺度の一つは、古い記録が利用できるように大切に管理さていることで判断します。学校教育では、卒業記念に文集を作ること、またタイムカプセルを埋めるなどの行事をすることもあります。その多くは、学籍簿などとは異なり、保存することが制度化されていない項目ですので、学校側に資料が残る例は多くありません。

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