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5. 図形と字形の作成 |
5.4 文書間の変換と安全管理 |
5.4.1 ページ全体を一つの図形にすること |
私的に遣り取りする手紙は、特別な事情が無い限り、控えを残しません。企業の顔で作成し、相手に送る手紙や文書は、念のため控えを作ります。本文は相手に渡しますが、それが第三者の作成した偽物ではないことを保証するための注意が払われます。用紙の質やデザイン、署名、印章などに固有の工夫がされます。この文書全体は、視覚的に見れば図形ですので、本物とコピーとの区別が容易にできます。控えの方は、内容を確認することに目的がありますので、用紙の質などにこだわりません。情報化時代になって、用紙を使わない、電子化媒体での間接的な方法で、文書の中身だけを相手に伝える方法が多くなりました。送る側の文書スタイルが、見掛け上、相手側でそっくり再現できるようにするコンピュータ技術が開発されてきました。これは便利であると同時に、内容の書き換えもまた簡単にできることで、安全管理上、多くの問題が起こるようになりました。文字コードを主データに使うと、文字の書き換えが簡単にできます。文書のページ単位で一つの図データで扱うようにすると、意図的な改変が面倒になり、安全管理に幾らかの助けになります。 |
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