目次ページ  前ページ  次ページ

5. 図形と字形の作成

5.3 組み版記述言語を理解する


5.3.3 データファイルの中身

 ソフトウエア(software)の用語は、面白い英語の使い方です。単純には、コンピュータのプログラムのことです。広く解釈するときは、文書化できる資料の全体を指します。マニュアルなどもソフトウエアです。文書化できることは、ファイルに保存できることでもあります。コンピュータは具体的な形を持った機械装置であって、こちらをハードウエア(hardware)と当てます。コンピュータに何かの仕事をさせたいとき、プログラムをファイルから読み込んでから、データ(これもソフトウエア)をコンピュータに知らせます。印刷物を作成するとき、このデータは、文字並びと共に、組み版と割り付けの指示を含みます。ワードプロセッサでWYSIWYGを実現させるGUIの環境では、文字並びの表示画面から組み版と割り付けの指示記号を隠す必要があります。文字は図形ですが、符号化した文字コードでファイルに記録されます。組み版と割り付けの指示をファイルに記録する方法に二種類あります。一つは、文字コードで記録すること、もう一つは文字コードと異なるバイナリーコード系を定義します。前者は、全体がテキストファイルですので、単純なテキストエディタを使って中身を読むことができます。ユーザレベルで編集もできます。ただし、このファイルの拡張子は、(*.txt)以外の別名を付けて、専用プログラムが排他的に区別できるようにしています。後者のファイルは、特別なコード系の個所がテキストエディタでは解釈できません。こちらは、全体がバイナリーファイルになります。したがって、ユーザレベルでは、テキストエディタを使うファイル自体の書き換えはできません。

前ページ  次ページ