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5. 図形と字形の作成

5.1 文字は読むことを目的とした図形


5.1.4 記号は読む・読まないの区別がある

 記号の代表は、コンマなどの区切り記号です。記号に名称はありますが、発音の約束はしません。読む使い方をする記号もあります。ドル記号が一例です。数字と共に書くとき、例えば$15の発音は、逆順に fif-teen-dollars です。加減乗除の記号を含む数式は、特殊な読み方をします。元はと言えば、声に出して説明する順に記号や数を並べます。複雑な数式であっても、計算手順が分かるように書きますので、数式を声だけで説明することもできます。しかし、数式はグラフィックスの性格が強いので、特別な数式記述言語が工夫されています。その代表がLATEXです。MS-Wordには、数式エディタがオプションのオブジェクト作成として利用できるようになっています。これはGUIの環境で利用しますので、ユーザレベルでは言語を使っていると意識しません。文字は図形です。その他の図と共に、用紙上に幾何学的に並べる約束の全体が、組み版割り付けです。コンピュータのモニタ上には種々のアイコンが記号並に使われるようになりました。これらは、漢字とは異なって、声に出す説明に使うことができません。

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