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5. 図形と字形の作成 |
5.1 文字は読むことを目的とした図形 |
5.1.1 発音の約束が一定しないこと |
文字並びは、眼で見ると同時に、読みを表します。どのように声に出すかの約束は、言語ごとに決まっています。ただし、微妙な音の区別を表すことはできません。漢字は、意味も持たせる文字です。「音読み・訓読み」で苦労しているように、読みに種々の約束があります。日本語では、まとめて文字と言います。欧米では表音文字にアルファベットを当て、これをletterと言い、数字をdigit、記号をsymbolと分類し、この全体をcharacterと括ります。したがって、英語の感覚で言うとき、仮名は表音文字ですので、Kana letterであり、漢字はKanji characterと使い分けます。アルファベット系の文字は、文字種が少ないこともあって、微妙な発音違いで使われます。これを区別したいため、アクセント記号を加えたり、字形を少し変えたりする文字も使い、拡張ラテン文字として標準英字に追加定義をしています。漢字とは異なり、読みの無いアイコンのようなピクトグラフ(絵文字)の利用も増えてきました。しかし、標準化は、特別な用途を除き進んでいません。 |
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