パソコンのOSがGUIを標準とするようになって、文字と図とを混ぜて表示することが普通になりました。そのデータをファイルに作成するときのファイル構造は、大きくわけてテキスト形式とバイナリ形式の区別があります。表示をさせる装置は、線図を主体としたプロッタと、ドット表示の濃淡図またはカラー表示ができるプリンタとの二方式があります。プロッタの利用は、印刷関係では殆んど眼にすることがなくなりました。しかし、プロッタは、CAD/CAMの分野で機械的な制御に使う原理を踏まえた装置であることを理解しておきます。OSがDOSであるときは、印刷仕上がりを確認するには、印刷用のソフトウエアを介して、編集記述言語を解読して印刷させる閲覧用のソフトを利用します。数式編集用のソフトであるTEXの開発は、この方式でした。WEBの閲覧用ソフトをブラウザと言い、Internet Explorer(IE)とNetscapeがその代表です。編集作業には使うことができません。文書の原稿作成からレイアウトの設計をモニタ上で確認しながら作業のできるようにしたシステム全体がDTPです。このデータをファイルに保存する形式として、文章原稿と編集記述言語をすべてテキスト形式のファイルにする場合と、バイナリ形式のファイルにする場合とがあります。MS-Word、一太郎などのワードプロセッサが後者です。WEBの発信に使うHTML文書は、テキスト形式のファイルを利用しますので、単純なテキストエディタを使って中身を読むことも編集もできます。筆者の著作はWEB版でも発信していますが、大部分の原稿は後者の方法で作成しています。なお、ユーザの利用する便利な編集ソフトは、第三者であっても勝手に書き換えができることが、セキュリティの面で大きな問題になってきました。PDF版は、この対策用に使われています。 |