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4. 表原稿の作成

4.2 書式制御に使うキー操作


4.2.4 カードパンチ機の特殊機能

 一つの昔話を紹介しましょう。コンピュータへのデータ入力の媒体に80欄(カラム)のパンチカードを使っていたことを、前章の第3.5.1項で触れました。このカードで表現したい文字並びデータ書式は、利用するソフトウエアで指定されているか、ユーザが決めます。この仕様をデータ文字並びのフォーマット(format)と言います。データの確認(verify)は、単純にプリントするか、モニタに表示することで行います。Verify専用のパンチ装置もあって、同じキー操作でデータを比較しました。文字並びのデータをパンチし、それを解読して内部のデータ型に変換する処理は、プログラミング言語の仕様に依存します。これは、プログラミングの勉強では必修です。このとき、右揃えの数表データをカードパンチさせる作業が面倒でした。それは要素の文字幅から、数字分の桁数を引き算勘定した空白欄が必要だからです。これを効率的に行わせる機能がカードパンチ機にありました。数字の入力のとき、パンチ位置が右揃えの最終桁に移動します。数字をキーボードから入力すると、パックスペース機能が働いて、1欄ごとに前に戻ります。数字データの入力が済んだことをタブキーで知らせると、その時点でまとめて数字がパンチされるのです。このような面倒なことをしなくても、現在では、リストの要素間に区切り記号(デリミタ)を使う方法に代わっています。

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