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4. 表原稿の作成

4.3 ページ単位のレイアウト設計


4.3.1 行幅に固有の寸法がある

 日本語の活字寸法は真四角(全角)です。縦書きにも横書きにも詰めて使うことができます。横方向には活字を詰め、縦方向に隙間を空けることで、読者は横書きであると認識し、また読み易くなります。一行の高さ寸法を、日本語文書では行送りと言います。活字寸法の1.5〜2倍が普通です。英文印刷ではスペーシング(line spacing)と言います。文字列の縦方向の隙間寸法(スペース)ではありません。鉛の活字を並べて印刷する場合、文字の字形寸法は、活字の寸法よりも僅かに小さめです。下線アンダーライン)は活字扱いをしますが字形下側の横画線と重ならないように注意されていて、実際は罫線を引きます。活字並びの行の隙間は、薄い金属板の込め物(インテル)を詰めます。アンダーライン用の込め物は、活字高さと同じですので、罫線を表示します。字形の周を罫線で囲うと、その線幅分だけ物理的な字形寸法が大きくなります。込め物の厚みを調整すれば、全体の行幅寸法、つまり枠の高さを変えないで済みます。そうでないとき、枠の高さと字詰めの幅が幾らか増えます。

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