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3. 原稿から印刷までの苦闘

3.5 テキストエディタとワープロ


3.5.5 ワープロ用はバイナリーファイル

 DOSの環境下での編集作業では、原稿ファイルの作成と、組版の確認は別作業でした。後者は、電子的なtypesetterを使ってグラフィックスで作成します。Windows系のOSになって、WYSIWYGの環境で作業ができるようになりました。作業画面の上部にメニューの項目が並びます。この用語の意味と機能とに理解がないと編集作業はできません。グラフィックスで表示されている組版では、前項で解説したキーワードの表示がありませんが、そのキーワードはバイナリーコード化されています。必然的に、原稿のテキストファイルを含めた全体は、特別なバイナリーファイルになっていて、専用のソフトウエアでなければ読み書き編集に使うことができません。これが原稿ファイルの互換性を妨げます。ワープロ専用機が一時期ブームになりましたが、ファイル仕様が統一できませんでした。パソコンの時代になっても、MS-Wordと一太郎とはファイルの仕様が異なりますし、同じ会社の製品であっても、バージョン違いで読めないことも起こります。

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