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3. 原稿から印刷までの苦闘

3.5 テキストエディタとワープロ


3.5.4 編集・校正記号の組み込み

 ワープロを使わない場合、手書きの日本語原稿は、400字詰めの原稿用紙に書きます。この用紙は、1文字単位の枠と、行間に編集者が編集・校正の書き込みをするために、やや広い隙間があります。英文原稿では、2行取り(double spacing)でタイプ打ちをします。この書き込みは、植字工向けの情報ですので、特殊です。この情報の書き込みは、原稿文字並びの間に、特別な文字並びを約束して埋め込んだファイルに作成します。原稿作成者は、コンピュータを利用するときの基礎的な知識に加えて、この特殊な編集・校正記号の用語と、それがどのように組版に反映するかの知識が必要になりました。OSがDOSの環境であるとき、特別な記号文字に続けて、定義したキーワードを書くことで、コンピュータが組版を実行できるようにしました。例えばTEXでは逆向きのスラッシュ(\)で始めます。HTML文書は、<と>との間に英字を挟み、これをタグ(tag;荷札の意)と言います。この全体は、テキストファイルですので、テキストエディタで読み書きできます。

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