文字並びと図の原稿は、その全体を印刷に表示することが目的の材料です。しかし、著者側または編集者側では、印刷に出さないメモ的な説明材料を原稿に付けておくことがあります。これをコメント(comment)と言い、本文原稿には含ませません。この具体的な例はEmailでBCC(Blind Carbon Copy)して使われているのがそうです。CCに記入するアドレスは、メールのすべての受信者側が知ることができる情報の扱いをします。BCCの場合は、メール本文の作成者のコメント扱いとして、そのアドレスを付けた本人以外にメールのコピーを送信しません。したがって、メール本文にはそのアドレス情報を含ませません。メモ(memorandum)と言うときは、本文の文字並びとは別の書式で挿入する原稿材料を言います。コメントを含む原稿の書き方が必要になった文書の例は、コンピュータのプログラミング文です。この原稿の読者は、コンピュータを擬人化し、その人に文書を理解させます。この文書の文体は特殊な書式になりますので、これを人が読んでも理解できるように、コメントを記入する約束が必要になりました。コンピュータ側は、コメント部分を、無い物として読み飛ばします。原稿そのもののコメント文字並びは、そのデータコードを読む側が判断するとき、空白文字(スペース)扱いか、それとも何も無い(NULLコード)かの区別をマニュアルなどで理解しておくことが必要です。 |