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2. 数学と算術との対立

2.4 パソコンで使う数値表現


2.4.2 整数表記は数字表示の基本であること

 実数を数字並びで表示するとき、実用的には有限の個数の連続した文字並びに書きます。場合によって実の数字並びの前後に余分な0が付きます。これは、小数点位置がどこにあるかの情報を知らせます。数の計算は、単純ではなくて、二種類の整数計算をしています。加減算は、小数点の位置を揃えます。位取りを揃えるには、文字列の前または後に0を追加します。乗徐算では、小数点位置を無視し、有効な桁数の整数計算を実行しておいて、計算結果の数値に、小数点位置がどこにくるかの計算をします。したがって、数を計算装置のレジスタに読み込むときには、数の並びと、小数点位置がどこにあるかの情報を持たせます。これが浮動小数点法の原理です。コンピュータの内部で数を記憶させる方法も、数の書き方の一種と捉えます。これを内部表現と言います。ただし眼に見えない書き方ですので、理解の補助に、2進数のビット並びで図解します。

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