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2. 数学と算術との対立 |
2.2 算術計算の見直し |
2.2.4 割り算は二種類あること |
小学校で習う割り算は、整数の掛け算を逆向きに理解させます。操作を考えると、掛け算と引き算との応用です。したがって、小学校の算数教育では、割り算を高学年になって習います。割り算の演習問題は、必ず割り切れる問題から始めます。割り切れない場合を次に習い、商と余り(剰余:remainder)の二つの答えを求めます。商は必ず整数で求めます。実数を扱う数学的な割り算は、余りを扱いません。余りは、金銭計算ではお釣りの計算に応用されています。工業での応用では、或る長さを一定寸法で分割するとき、端数の寸法が余りです。日本語では、割り算に二種類あることを区別する用語がありませんが、英語では前置詞違いで "A is divided by B" と、"B divides into A" の言い方があります。後者は「全体AをBで割り付ける」に当たります。 |
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