目次ページ 前ページ 次ページ |
2. 数学と算術との対立 |
2.2 算術計算の見直し |
2.2.3 補数の理解が難しい |
実社会では、会計計算などに、引き算ができない場面が現れます。数学では負の数の表し方をします。そろばんの達者な人に聞くと、引けないときは、計算位置を別にして引き算の順序を逆にするそうです。算術の世界では引き算の順序を逆にした計算結果を、例えば、会計計算では数を赤字で表すか、数字の前に△記号を付けます。これが数の表記方法と関連しています。実を言うと、機械式の計算機械、今では殆ど見なくなりましたが、それを使うと、0から1を引くと負の数は補数表示で得られ、全部のレジスタに999…と詰まります。電卓では、補数を内部的に変更して負の記号(−)を付けるように文字表記がプログラムされています。コンピュータは、内部的には二進数を使っていて、整数の−1は、内部的に2の補数である1が並びます。このこともあって、コンピュータの原理を初心者が勉強するとき、補数の概念を理解ができないことが起こります。 |
前ページ 次ページ |