目次ページ 前ページ 次ページ |
2. 数学と算術との対立 |
2.2 算術計算の見直し |
2.2.2 足し算が基礎算法であること |
算術(arithmetic)の原理は、四則演算(加減乗除)です。四つの方法のうち、加法(足し算)が基本であって、残りは加法の応用です。掛け算は、同じ数を何回も足すことを規則化したものです。小学校の低学年で、口調の良い九九として基本算法を覚えます。引き算は、足し算の逆操作として論理的な推論で覚えます。小学校の引き算の演習では、最初、位取りの同じ個所で、大きい数から小さい数を引くことを習います。次に、小さい数から大きい数を引くときは、前の桁から10を借りてくる方法を習います。難しい学問的な説明をすると、補数(compliment)の概念を応用しています。例えば、8を引く算法は、8の補数の2を足して、10を引きます。そろばんは5進数を併用していますので、5の補数関係も利用しています。なお、算術の教科書に載る引き算の問題は、全体の答えが負の数にならないように注意して作成されています。 |
前ページ 次ページ |