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2. 数学と算術との対立

2.2 算術計算の見直し


2.2.5 分数表示と小数表示

 第1.3.1項で、大きい数の単位に「十百千万億兆…」の漢数字を使うと説明しました。小数の場合には、「割・分・厘・毛…」を使い分けるのが日本の習慣です。これは、数の表記に十進数を使うからです。欧米では、12進数や60進数の約束も使われます。小数を表すときに分数表示を使います。これは、日本にとっては、全く新しい方法です。小学校の算数教育に含まれるようになりました。分数を声に出して読み上げる方法も、明治以降のカルチャーショックです。例えば、2/3の表記方法は、日本語では「三分の二」のように分母を先に言うのですが、英語では分子を先に言う語順です。

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