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11. 数理弾性学

11.2 均質な弾性体の解析モデル


11.2.5 線形の微分方程式を母関数とする

 グリーン関数は、2階または4階の偏微分方程式を出発として境界条件を考えて解きます。梁の解析では、下に示す梁の曲げ変形の4階の微分方程式です。これをグリーン関数の母関数と言います。
   
母関数が線形式であるときに限り、解の一意性が成立します。一個の集中荷重が作用するときの解を代数的に解くとき、4階の微分方式は4個の積分定数を決めなければなりません。この系は、集中荷重の作用点の左右で二つの解を求めます。梁の場合、支点位置での境界条件が4つ、集中荷重の作用位置の左右で関数の連続性のために4つの適合条件を使います。これらの条件の中に、釣合条件が勘案されています。
科学書刊株式会社:電子版 「橋梁&都市 PROJECT: 2011」

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