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10. 衝撃・振動・疲労

10.5 疲労実験データの整理


10.5.2 実験データの整理方法

図10.4 SN線図
 疲労実験のデータは三段階にわけて整理します。疲労実験は時間と費用が掛かりますので、統計処理に載せるような大量のデータを蓄積することが難しい面があります。第一段階は、実験計画です。或るパターン、通常は両振れ、片振れの疲労応力度範囲(S)を設定し、破壊するまでの繰り返し回数(N)を両対数グラフにプロットします(図10.4)。これを直線関係で近似させます。実験を効率的に計画するため、100万回以内で疲労破壊するように応力度を設定します。この直線を延長して、例えば200万回の応力振幅の値を読み取り、これを疲労限とします。一つの疲労限の数値が得られるまでに、かなりの日数が掛かります。
科学書刊株式会社:電子版 「橋梁&都市 PROJECT: 2011」

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