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7. 梁に作用する剪断応力度 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
7.2 剪断応力度を検証する必要のある断面形状 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
7.2.4 合成桁のズレ止めの検証例 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
図7.8 鉄筋コンクリート床版を持つ鋼桁橋の設計では、全体を一体化した合成桁として設計することが普通になりました。この場合、コンクリート部分と鋼桁の接続面で剪断力の受け渡しの目的に、ズレ止め(shear connector)、ドイツ語の用語ではジベル、を設け、これに作用する剪断力を検証します(図7.8)。ズレ止めには種々の工夫がありますが、図7.8はブロック状の金具と、サンダルの引っ掛かりに似た鉄筋も補助にして、コンクリート床版と鋼桁とのズレを抑えます。鉄筋を傾ける方向は、床版が動こうとする向き(ここでは左方向)です。床版はブロック支圧面で止められ、その剪断力はブロックと鋼桁との隅肉溶接部を介して鋼桁フランジに伝えられます。ズレ止めの、鋼桁長手方向のピッチが、図7.1でのΔLに当たります。断面定数の計算では、コンクリートの作用を鋼に換算しますので、鋼とコンクリートとのヤング率比を7と仮定します。合成断面は上下非対称な構成ですので、例題計算では、先に中立軸を求めてからコンクリート床版部の断面一次モーメントQと断面二次モーメントJを計算しています。 重心位置の計算(ヤング率比n=7)図7.9
断面定数の計算(ヤング率比n=7)
ズレ止めに作用する剪断力(S=70tf、桁の支点位置で最大、ズレ止めピッチΔL=30cm)) SQΔL/J =70000×14135×30 / 1647683=18015kgf 鋼桁腹板最上部の剪断応力度 τ=SQ/J/t=70000×(14135+159) /1647683 / 0.9=675 kgf/cm2 科学書刊株式会社:電子版 「橋梁&都市 PROJECT: 2011」 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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