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7. 梁に作用する剪断応力度

7.2 剪断応力度を検証する必要のある断面形状


7.2.3 鉄筋コンクリート桁の付着応力度

図7.7
 曲げを受け持たせる鉄筋コンクリート桁の実用設計法では、コンクリートの引張強度を無視し、鉄筋が引張力を受けるとして、鉄筋の所要断面積を計算します。引張り側のコンクリートが無いのではありません。鉄筋はコンクリートで囲われていて、その表面でコンクリートから剪断応力の授受があることで、鉄筋には長手方向の応力度の変化が起きます。コンクリート工学では、これを付着応力度と言うことになっていて、その強度はコンクリートの引張強度とほぼ同じです。大きな直径の鉄筋を使うと、鉄筋の周長が不足して付着面積が小さくなって、付着応力度が過大になることがあります。
科学書刊株式会社:電子版 「橋梁&都市 PROJECT: 2011」

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