目次ページ  前ページ 次ページ

6. 部材断面内の不静定問題

6.4 二次元弾性体の解析問題


6.4.3 橋の支承と橋脚や橋台での支圧

図6.8 標準的なピンとローラーを持った可動支承
 橋の上部構造から伝えられる大きな反力は、二段構えで地盤に伝えます。まず、鋼製の支承を介してコンクリートの橋脚または橋台に伝えます。コンクリート側の台座の支圧面積が小さいので、普通のコンクリート柱の圧縮許容応力度よりも割り増しした支圧の許容応力度で検証します。さらに基礎部分の底面積を広げて地盤に伝えます。この各段階で、支圧応力度の検証が必要になります。このうち、支承にはピンやローラーが使われますので、ここでヘルツ(H.R. Hertz, 1857-1894)の接触応力度を検証します。なお、ロッカー支承とは、円柱状ローラーの回転角度が小さい場合、左右を削って、幅を狭くした形です。鉄筋コンクリート橋の可動支点には、同じく鉄筋コンクリートでロッカー形状に製作し、その上下の円柱面と受圧面に鋼材を使う構造を採用する例があります。
科学書刊株式会社:電子版 「橋梁&都市 PROJECT: 2011」

前ページ 次ページ