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6. 部材断面内の不静定問題

6.3 鉄筋コンクリート梁の計算


演習例題 6.1(続1)

(2) 一般寸法
 計算例題に使う数値は下のように決めます。
  b=50cm、h=45cm、d=40cm、A=22.8cm2(6-φ22mm)、n=15

(3) 核の位置の計算
 コンクリート全断面を有効として、断面二次モーメントを求めます。これより、式(6.1)を利用して、断面の上縁と下縁とでσ=0になる軸力の作用位置を求めます。代数式を紹介してから数値計算をするのが普通の方法ですが、ここでは、表計算ソフト(例えばMS-EXCEL)を利用する環境を考えて、実務的に表の形にまとめました。このようにしておくと、圧縮側の鉄筋断面を考える場合や、T形断面などの特別な断面形の計算にも応用が利きます。

表6.1 コンクリート全断面を有効としたときの断面定数

断面

寸法

断面積

縦距

一次モーメント

二次モーメント

 

n×A

 

Ay

コンクリート

50

45

2250

0

0

0

379688

鉄筋

6-φ22

342

17.5

5985

104738

0

 

ΣA=

2592

ΣQ=

5985

484426

重心位置 η=5985/2592=2.31cm、  Q×η=

13825

重心軸に関する断面二次モーメント=

470601

=−(h/2)−η=-22.5-2.31=-24.81cm

=−18968 cm3

=+(h/2)−η= 22.5-2.31= 20.19cm

= 23309 cm3

下核点=W/A=−18968/2592=−7.32cm; 上縁からの距離=22.5+2.31+7.32=32.13cm
上核点=W/A= 23309/2592= 8.99cm; 上縁からの距離=22.5+2.31−8.99=15.82cm
科学書刊株式会社:電子版 「橋梁&都市 PROJECT: 2011」

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