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4. 三次元的に扱う柱と梁

4.2 断面図形の幾何学的定数


4.2.5 断面二次モーメント

 断面二字モーメントの計算に使う定義式は、与えられた座標軸に関して、二つの座標数値を使う下の表現です。記号としてを使うこともありますが、数字の1、の小文字と区別できるようにを使うことにします。
   
 力学では、図形の慣性モーメント(moment of inertia)とは、上の計算式から(XXYY) の形で求め、z軸回りの図形の回転運動を扱うときのパラメータです。式(4.6)は、材料力学の方で、梁や柱の曲げ剛性を計算するときのパラメータとして使いますので、断面二次モーメントと言い、慣性モーメントの用語を使いません。もう一つ、気を付ける必要がある、カタログ表記の習慣があります。それは、式(4.6)のXXYYとを、のようにXとYとを一字使い、それも逆順で表していることです。この意味は、座標軸を擬似的に回転軸をして扱う計算をして、その座標軸の記号を使うからです。この章の説明では、数学的な整合性を持たせて座標記号を使います。
科学書刊株式会社:電子版 「橋梁&都市 PROJECT: 2011」

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