目次ページ  前ページ 次ページ

4. 三次元的に扱う柱と梁

4.2 断面図形の幾何学的定数


4.2.4 重心位置x、y

 重心位置は、そこを通る座標軸を使って、全断面積についての断面一次モーメントを計算すると、これが0になる条件で得られます。話が前後しますが、最初、断面図形を表す任意の座標軸を決めておきます。実用的な数値は、断面全体の幅と高さを表す外形寸法です。これは、部材を輸送するときに必要になります。これを考えるときは、座標軸の原点を左下(または左上)に置いて、負の座標値を使いません。一方、数学的に考えるときは、幅と高さのほぼ中央に原点を置きます。式(4.2)の計算で全断面の断面一次モーメントを計算して、全面積の計算値、式(4.1)を使って重心位置を求めます。
   
 重心位置が決まれば、重心位置から測った、断面の幅方向と高さ方向の、最大・最小寸法が計算できます。これは、3つ下の4.2.7項で、断面係数の計算のときに使います。
科学書刊株式会社:電子版 「橋梁&都市 PROJECT: 2011」

前ページ 次ページ