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3. 二次元弾性体の応力と変形

3.2 主応力と主ひずみ


3.2.5 主歪みだけの変形から剪断歪みを求める

図3.9 
 前項の図3.8の変形は、圧縮歪みと引張歪みの大きさが同じとした条件で、内側に描いた45°傾けた正方形の変形を幾何学的条件から剪断歪みを求めました。同じ図を考えておいて、或る角度φだけ傾けた正方形の右上の辺について、右上方向の伸びεと辺の角度変化γを幾何学的に計算することができます(図3.9)。この結果は、元の二方向の主歪みの大きさをεとεとして、式(3.1)において、σ→ε、σ→ε、τ→(γ/2)と書き換えた形で得られます。
   
なお、角度φは、左回りを正の向きとする約束です。さらに言えば、歪みに関してもモール円を応用することができます。このことを含みにして、図3.6の座標軸の記号を、応力と歪みとを併記しました。ここで注意することは、τ→(γ/2)と対応していることです。
科学書刊株式会社:電子版 「橋梁&都市 PROJECT: 2011」

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