目次ページ  前ページ 次ページ

3. 二次元弾性体の応力と変形

3.2 主応力と主ひずみ


3.2.4 剪断剛性率は幾何学的に計算できる

図3.8
 剪断剛性率Gは、図3.8(下)に示したように、正方形が純剪断応力度を受けて平行四辺形に変形するときの角度変化γを計算する下の式で定義します。歪みεは、単位長さ辺の、その方向の伸びを表すのですが、γは、辺に直角方向の歪みを表している意義があります。
   
この変形状態は、図3.8(上)の正方形を上下と左右とに同じ大きさの圧縮と引張応力度を作用させたときの、45°向きの正方形が菱形に変形することと同じです。したがって、角度変化γは、前の第2章で解説したトラスの三角形の変形を求めたように幾何学的に計算することができます。前章の図2.4で、底辺の長さ変化で頂角がγの角度変化をするとして、下の式を導くことができます。
   
科学書刊株式会社:電子版 「橋梁&都市 PROJECT: 2011」

前ページ 次ページ