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2. 簡単なトラスの応力と変形

2.1 静定トラス


2.1.5 外的に安定で静定を判定するには支点に仮想の部材を考える

図2.2 可動支点(左)と固定支点(右)の原理
 橋梁構造に利用するトラス構造は、支点で大地と接続させて外的に安定な構造に構成します。支点反力には、小寸法のトラス部材を描きます(図2.2)。可動支点は1本、固定支点は2本の追加の仮想部材を考えます。反力成分を含め、トラス本体に作用する外力との釣り合い条件 ΣV=ΣH=ΣM=0 を満たすように解きます。大地側の格点数は加えません。外的に静定で安定を判定するときは、式2.1右辺の整数3を省きます。内的に安定なトラスを支える仮想の支点部材数は3です。これより部材数が多くなるときは、外的に不静定支持になります。このとき、静定に組み上げたトラス部材数を減らせば、全体として外的に静定で安定な構造にすることができます。
科学書刊株式会社:電子版 「橋梁&都市 PROJECT: 2011」

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