目次ページ  前ページ  次ページ

5. 演算の約束も言葉で表す

5.2 数式を読み上げて相手に伝える


5.2.2 数式を文章に表す

 数式を文章で説明し、さらに、それを口頭で相手に伝えたいとします。その相手は、人だけでなく、コンピュータも含みます。数値計算をさせるためのプログラミングを書くことが、文章化の実践的な応用です。元の式の本質を損なわないように新しい数式を提案する、または、式の形を変更することの研究は、計算精度を落とさず、計算時間を短くする目的もあって、数値計算法と言う専門分野が育つことになりました。文章を読み上げる、つまり声に出して伝えても正しく理解してもらえるようにします。文章は一次元の情報並びです。図(5.1)の式(2)は、二次元のグラフィックスの性格がありますので、一次元並びの文字列で説明するには、工夫が要り、ます。それは、一つの文ではなく、幾つかの文並びの集合に組み立てます。普通の文一単位は、句点で区切ります。プログラミング言語では、種々の書き方の約束があります。C言語では、コロン(;)です。改行や空白(スペース)は無視されますので、物理的には一続きの、切れ目のない文字並びです。これを、眼で見て判り易くテキスト形式にまとめることが、実用的なプログラム文書の書き方です。ただし、声に出して読み上げるには不向きです。
科学書刊株式会社:電子版 「橋梁&都市 PROJECT: 2015」

前ページ  次ページ