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5. 演算の約束も言葉で表す

5.1 数式文字並びはグラフィックスである


5.1.4 計算手順の説明は別に組み立てる

 図(5.1)示した数式の意味は、数学的には、左辺と右辺とが等しい、と関連づけた等式です。また、左辺の値は、右辺の式で計算できる、とも解釈します。左辺と右辺とを入れ替えると、意義的には、左辺で計算した結果を、右辺の変数に代入することと解釈できます。コンピュータのプログラミングでは、図(5.1)-(1)で例示した形式で書いた代入文を使います。そのため、実際に数値計算を行わせるときは、右辺の式を先に計算しておいて、左辺の変数に代入します。つまり、計算手順とその実行は、左右逆に行われます。前の第4.1節で、電卓を使って数値計算をするとき、キーの押し順が代数式の文字順とは違う、と説明しました。この、逆順に処理させる約束は、プログラミング言語のコンパイラが解読(翻訳)して、実際計算に向くようにオブジェクトコートに組み立て直します。プログラミングで書いた文字並びでは、コンピュータが実行できないからです。 
科学書刊株式会社:電子版 「橋梁&都市 PROJECT: 2015」

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