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4. 論理演算の約束を覚える

4.2 論理演算の基礎知識


4.2.2 論理演算の具体的な演習例題

  1.  図4.2の関数電卓をパソコンの画面に表示しておきます。論理演算に使うときは、数値の種類として2進、8進、16進のどれかを選びます。そうしておいて、論理値を記憶する整数型の変数のビットサイズを、1,2,4,8バイト(byte, word, dword, qwordtと表示されています)のいずれかに決めます。ここでは、2進数とbyte単位を選ぶとして説明します。
  2. 入力画面をクリアして表示画面が0であることを確認します。そうしておいて、Notのキーを押します。1バイトは8ビット並びですので、結果は1が8個並び、(11111111)が表示されます。これが8ビットサイズの整数型データの、0の補数です。
  3. 上の状態で、数値の種類を8進数〜16進数と換えれば、順に「377, 255, FF」と変わります。10進数を扱う整数型のデータには、C言語では符号付き整数と符号なし整数の区別があります。すべてのビット並びが1であるデータは、符号付き整数では−1とする約束です。パソコンの関数電卓では、論理演算に使うデータ型に、有限ビット数の並びを符号なし整数型として使っていることに注意します。
  4. 二つの論理変数をP,Qで表すとします。P,Qそれぞれの取りうる論理値は(0,1)の2種類です。或る一つの論理演算子(例えば論理積∧)を使うとしましょう。そうすると、P∧Qの演算の結果が4種類あります。それを公式並みに覚えておく必要があります。これは、論理演算の九九です。この公式をグラフィックスで説明するのが図4.1のベン図です。そこで論理代数を応用するとして、Pを(1100)、Qを(1010)のビット並びの集合で一括して表し、パソコンの関数電卓を利用して、論理積の演算結果の種類を求めることができます。その手順を次のように進めます;
    • 全体をクリアします。
    • キーボードから「1100」と入力します。
    • 電卓の表示画面で「And」のキーを押します。
    • 続けてキーボードから「1010」と入力します。
    • 最後に「=」キーを押すと結果のビット並び「1000」が表示されます。
科学書刊株式会社:電子版 「橋梁&都市 PROJECT: 2015」

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