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3. 数を表す方法

3.4 丸めの方法と応用


3.4.7 お金の小数単位にセントがよく使われる

 セントは、ラテン系の言語で100の意味がありますので、セントの言い方は、通貨の下位単位に多くの国で採用されています。アメリカでは1ドルの100分の1です。それ以下の単位名はありません。日本も、戦前までは円の下位単位に銭と厘とがありました。銭とセントとは音が似ています。敗戦直後のインフレで通貨の円の価値が約百分の一に下がり、銭以下の単位を使わなくなりました。数の桁数が増えましたが、小数を使う場面が無くなったことの利点もあります。しかし、お金に下位単位があると、小数点以下二桁までを扱う場面で実数を説明するときに判り易くなります。例えば、職人言葉では、長さをメートル法で言うとき、1m50 cmを1円50銭のように言うこともしました。
科学書刊株式会社:電子版 「橋梁&都市 PROJECT: 2015」

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