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3. 数を表す方法

3.4 丸めの方法と応用


3.4.6 大小の寸法系列を合理的に決めたい

 我々の身の周りには、寸法違いで大小さまざまな品物が使われています。一つの例として、お皿を考えます。食器棚には、小皿から大皿まで、各種の寸法を用意しますが、寸法を選ぶとき、一回り大きい、または小さい、の言い方をします。工学的に判断するときは、等比数列になるような寸法系列で、大小の種類を決めます。上の項で触れた、工業で使う大小違いで多くのネジを必要とするとき、等比数列になるような寸法系列を決めておくと、寸法種類の増加を抑えることができます。意図的に等比数列を決める基準に、JIS Z 8601標準数があります。これは1から10までの尺度を常用対数目盛(0〜1)で表示しておいて、それを10,20, 40等分した座標値の数値を、丸めて使うように提案したものです。10分割のときの数値列は、「1.00, 1.25, 1.60, 2.00, 2.50, 3.15, 4.00, 5.00, 6.30, 8.00, 10.00」 です。
科学書刊株式会社:電子版 「橋梁&都市 PROJECT: 2015」

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