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2. 四則演算の常識を確認する

2.2 引き算と割り算には向きがある


2.2.3 マイナスの寸法は無い

 何かの形の寸法を測るとき、物差しを使います。物差しの目盛は、0を起点として一方向に割り付けます。文房具には、中央を0として左右で逆向きの尺度目盛を付けるものもありますが、一般的ではありません。寸法は、真っすぐに距離を測るだけではなく、曲面の沿わせても測ります。女性の体形を言うとき、バスト・ウエスト・ヒップで測りますが、周長で測ります。図形を図に描いて説明の寸法数値を記入するとき、実物に物差しを当てて寸法を測る作業に使うことを考えて、計算しなくても済むようにします。例えば、外形が円形のパイプであれば、半径ではなく、直径か周長を使うのです。対称な図形では中心から片側の寸法表示で済ませることができると思うでしょうが、実物で、中心位置に物差しの目盛を当てることが便利になっていなければ、意味がありません。つまり、マイナス符号付き、またはマイナスの概念を含む数を使うことを避けます。
科学書刊株式会社:電子版 「橋梁&都市 PROJECT: 2015」

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