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2. 四則演算の常識を確認する

2.1 算術の基礎教育


2.1.7 余りを扱う割り算は算術に属する

 日本語の環境では、助詞の「で」と「を」とを使って「AをBで割る」を「BでAを割る」と言い換えても計算間違いは起きません。しかし、英語では、割り算を言葉で説明する表現が前置詞違いで二種類あります。数学的な意義で割り算を言うとき、「divide A by B」と言い、A/Bを意味します。もう一つ、「divide B into A」の言い方も普通に使われています。意味は、「AをBで割りつける」ことです。割り算の答えは整数(:quotient)で表し、余り(remainder)も必要になる計算です。例えば、ロール状の長さの長い紙を、一定長さに切り分けると、最後に半端な長さが残るとき、これが余りです。電卓を使って商と余りの計算をしたいときは、まず普通の計算で代数的な割り算をして、答えの小数以下を切り捨てて商とします。それから、元の数から商×被除数の値を引いて余りを計算します。プログラミング言語では、余り(剰余)だけを求める関数名はMODです。
科学書刊株式会社:電子版 「橋梁&都市 PROJECT: 2015」

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