目次ページ 前ページ 次ページ |
2. 四則演算の常識を確認する |
2.1 算術の基礎教育 |
2.1.5 掛け算は、九九と足し算を応用する/H3> |
図2.4 筆算での掛け算 掛け算の原理は、同じ数を何回も足す処理です。手回しの計算機があると、掛け算が繰り返して足す計算をすることを実感として理解できます。掛け算を代数記号でA×Bと書くとき、掛ける方の数Bを乗数(multiplier)、掛けられる数Aを被乗数とします。掛け算は、掛ける順番を換えてB×Aとしても同じ結果になります。つまり、掛け算規則は交換律(commutative law;交換法則とも言います)が成立します。手計算で複数桁の整数の掛け算をするときは、被乗数を書いて、その下に乗数を書き、一桁の乗数で計算した結果をずらしながら書いて、最後に全体を縦に加算します(図2.4)。 手回し計算機では、乗数と被乗数とは別のレジスタを使います。被乗数を、定数用レジスタにセットしておいて、ハンドルを回して複数回の足し算で実行させます。その回数を、乗数レジスタで確認します。 乗数が二桁以上のときは、計算結果の入るレジスタ全体を左右にずらして足し算の入る位置を変えます。これをシフトすると言い、この処理のできるレジスタをシフトレジスタ(shift register)と言います。 科学書刊株式会社:電子版 「橋梁&都市 PROJECT: 2015」 |
前ページ 次ページ |